歯科予防の歴史って? 予防先進国の地 スウェーデンに学ぶ

こんにちは。歯科衛生士の力丸です。

先月、私はスウェーデンのイエテボリ大学 歯周病科の研修に参加させていただきました。
イエテボリ大学は、一般の方でも今は馴染みのあるデンタルインプラント発祥の地であり、また歯科治療と予防について研究し、定義づけをした有名な教授たちが在籍しています。

イエテボリ大学の歯周病科でも実習風景です

私が幼い頃は、歯科といえば痛くなったら行くところで、治療中心の時代でした。
いつの間にか日本にも「予防」の大切さが伝わり、今では歯科衛生士による口腔衛生や歯科健診を受け、フッ素入りの歯磨剤やデンタルフロスなど予防用品の使用が当たり前になりつつあります。

今回、スウェーデンでの研修で予防の歴史や考え方を学び、改めて気が付いたことがあります。
それは、誰かが病気の原因や治療法などを調査し、研究したことを集めて世界でディスカッションされ、医療としての定義が決まる。だからこそ現場にいる私たちが自信を持って患者さんへ説明し、診療できているのだということです。そしてそれは日々新しくなり、変化しています。

歯科予防の歴史を簡単に紹介すると・・・

1815年 アメリカでフロスの価値を世界で初めて訴えた歯科医師 パームリー

1950年代 歯だけでなく人を診る 人と人との信頼関係と患者さんが自分の健康に対する責任感を養うことを重視した 
      バークレー(アメリカ)

1965年 歯磨きをさせない実験で、歯肉炎の原因が「プラーク(細菌)」と発見 プラークを除去すれば健康な状態に戻せることを発見した    ハロルド・ルー(デンマーク)

    歯周病の治療では、原因であるプラークをコントロールすることが最も重要と説いた ヤン・リンデ (スウェーデン)

1972年から2002年までの30年長期予防臨床研究で病気の原因と予防方法を明らかにした  ペール・アクセルソン(スウェーデン)

こういった調査や研究があっったおかげで、私たちは歯を健康に維持し、質の高い生活ができているのですね。

そして、予防が最重要と何十年も前から貫いてきたスウェーデンには、もう一つ素晴らしいスタイル「すべて患者さんが中心」という考えがあります。治療にあたり、患者さんへの説明と同意がなされ、患者さんの理解と協力を得ながら歯科医師、歯科衛生士、歯科助手はチームとなって診療にあたる。

ここで大切なのは患者さん自身の「協力」です。疾患について理解し、「健康になりたい 維持したい」という気持ちを持つこと。
「患者さんが自ら健康を望む」ならば、それを「サポートする」のが歯科医療従事者の仕事なのです。

患者さんにはまずいろいろなことを知っていただき、少しづつ習慣や行動を健康な方に変わって行くようにお手伝いする。人と人としての良い関係が基本にある素晴らしいスタイルです。
この学びを診療に活かして、患者さんにとって良い予防の場所にしていければと思います。


マルメにて