親知らずは抜いたほうがいい?

こんにちは!千里の本田です。

 

先日、あべのハルカスで開催中の「カラヴァッジョ展」へ行ってきました。

バロックを築いた天才画家ミケランジェロ ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ。

私も特に絵に詳しいというわけではないのですが、誰がどう見てもカラヴァッジョの作品はすごいと思います。一言で言えばものすごくリアルなんです。

この時代の画家は聖書の一場面を描いた作品をたくさん残してらっしゃるので、展示もそういった絵が多い中、異色を放っていて興味深かったのがこの作品。

 

 

歯を抜く人(1608〜1610年頃の作品)

 

 

老若男女にじろじろ見られながらの抜歯のシーンを切り取った作品です。今では考えられない状況ですね。笑

 

歯を抜かれている人の椅子の手摺りを握る手には力が入っている様子が見てとれますし、左手を挙げて痛みを訴えているのでしょうか。

痛い時に左手を挙げるのは今の時代とリンクしているようで不思議です。

 

そして何故かカメラ目線の歯科医(?)は、痛みを訴えられていることは意に介さない様子で抜歯を続けてらっしゃいます…

 

歯科の歴史を辿ると、麻酔を用いての抜歯が初めて行われたのは1844年、笑気ガスの吸入によるものだったということなので、この絵の描かれた当時の抜歯は当然麻酔なしで行われています。そりゃ痛いはずですよね。

 

あたりまえですが当院で抜歯をさせていただく時にはしっかり麻酔をした上で行い、手を挙げていただければちゃんとストップしますのでご安心ください(^^)

 

なぜカラヴァッジョは抜歯のシーンを描こうと思ったのでしょうか。個人的にとても気になる作品でした。

 

いっしょに抜歯をじろじろ見ながら写真が撮れるスペースもありました笑

ご興味があればぜひ行ってみてください。あべのハルカス美術館にて、2020年2月16日まで開催中ということです。

 

 

さて、抜歯と言えばよく聞かれるのが

「親知らずは抜歯したほうがよいですか?」という質問です。

 

その答えは、

ほとんどの場合で「Yes!」です。

 

親知らずは上下左右の奥に合計4本あるのですが、4本がきちんと生えてくることは稀で、歯ぐきや顎の骨に埋もれたまま生えてこなかったり、最初から歯が存在しない場合があります。

これは親知らずが退化傾向にあり、将来的には人体から消えていく運命にあるからだと言えます。

 

親知らずが生えてくるのは18歳から24歳頃ですが(もっと年配になってから突然生えてくる場合もあります)、その時期にはすでに28本の歯が生えそろっています。

 

現代の日本人ではその28本でもスペースがぎりぎりか足りていないことが多いのですが、そこにさらに親知らずが生えるスペースはほとんどの場合ありません。そうすると、生えてくる段階で歯が曲がったり、傾いたり、手前の歯を押してきたりして、周りの歯や歯ぐきに負担をかけてしまいます。

 

また、親知らずは一番奥に生えてくるため、どんなに歯磨きが上手な人でも完璧に磨くことは難しく、汚れがたまって虫歯や歯周病になる可能性が非常に高いと言えます。

しかもその時に手前の歯を道連れにしてしまうことが多いのがとてもやっかいなんです…

 

そんなわけで、ほとんどの場合で、親知らずは抜歯した方がいいですよ、とおすすめさせていただいています。

 

もちろん例外もあるので、まずはきちんとした検査が必要です。

 

自分の親知らずはどうだろう?と気になった方はぜひ検診にいらしてください。

 

 

先ほどのカラヴァッジョの絵の中の情景とはまったく違う、近代的できれいな個室の診察室でお待ちしております(^^)