月: 2022年3月

力による影響

こんにちは

千里 歯科衛生士の谷口です。

まだ寒い日もありますが、少しずつ春らしい暖かい日が増えて来ましたね♪

先日、歯科衛生士を対象としたセミナーを受講してきました。

テーマは『力』⁽歯ぎしり・食いしばり⁾についてでした。

歯を失う原因には、虫歯や歯周病、そして『力』によるものがあります。

また、歯ぎしりや食いしばりにも種類があります。

①グライディング

上下の歯をギシギシとこすり合わせるタイプ

②クレンチング(音がしないタイプ)

無意識に歯を強く噛み締めたり、食いしばるタイプ

③タッピング

歯をカチカチとすばやく合わせるタイプ





これらは日中、起きている時(意識のある時)にも見られますが就寝時(無意識の時)により大きな力が加わります。


歯軋りや食いしばりが原因で、代表的なものといえば顎関症がありますが、そのほかにも知覚過敏や歯周病、歯が割れる、さらには歯にヒビが入りその隙間に菌が入り込むことで虫歯にもなります。


これらの事を予防するために、就寝時のマウスピースや、筋肉の力を弱めるボトックス注射も行っております。

虫歯や歯周病の予防と共に、力に対する予防を行っていくことで生涯大切な歯を守っていきましょう。何か分からないことがあればお気軽にご相談くださいね。

歯周病は要注意! 妊娠中に起きるお口の中の変化

妊娠中は口腔内の環境が崩れやすいことはご存知でしたでしょうか。


[ 妊娠中、口の中で起こること ]

・妊娠により女性ホルモンが急激に増加することで、歯周病原性細菌が増殖しやすくなります。

・血管の透過性が高まり、唾液の粘性が高まって口腔の自浄性が低下することで歯肉の炎症や出血が起こりやすくなります。

・「つわり」による食嗜好の変化や歯みがきの困難、胎児の発育による食事回数の増加による、口腔ケアが不足しがちになり、口腔環境が悪化してむし歯や歯周疾患のリスクは高くなります。


次に、[ 歯周病と低体重児早産の関係 ] です。

近年、さまざまな歯周病の全身への関与がわかってきました。これは歯周病による炎症が血流を介して全身に波及するために起こるとされていますが、なかでも妊娠している女性が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産のリスクが高くなることが指摘されています。 

引用:日本臨床歯周病学会 https://www.jacp.net/perio/effect/

そのリスクは実に7倍にものぼるといわれ、驚くことにタバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字です。

歯周病は治療可能なだけでなく、予防も十分可能な疾患です!

私も妊娠中、悪阻がひどく口腔ケアが難しいことを当方の歯科衛生士に相談したところ、洗口液ですすぐことを勧めてくれました。食べる回数が多くなってしまう妊娠中ですが少しのケアが大きな違いにつながります!

それぞれの方に合わせたアドバイスを致しますので、体調の良い時に検診にいらして下さい。

本記事作成者
本部
ブリュイヤン