心臓を労わる
あけましておめでとうございます。
2000年になって10年目に突入する今年も年初から、大寒波で寒がりの私は自宅では、ストーブの前から動けません!それでなくともお正月だらだらして食することが多く、またもや 身体に良からぬものをため込んでしまって「○○計」を横目に見て毎日過ごしています。
最近(歳のせいか・・・)口腔の健康だけでなく、全身の健康を気にするようになりました。寒いこの季節に負担を増す 「心臓」について口腔内と密接に関係することが明らかになり、学会に行くと研究テーマによくだされているので、情報をお伝えします。
「口の中」は身体の一部なのですが、「別物」と口腔内の健康を軽く考えていると 他の臓器にも影響し 病気の原因になります。
「食すること」は生きていく為の原点です。口の中が健康であることが全身の健康につながります。
「身体の健康はまず口の中から」という思いを今年も忘れずに診療にあたりたいと思います(良からぬものは口の中や身体に溜めないようしましょう)
さて、今月のテーマは「心臓を労(いた)わる」です。
中高年が歯を失う最大の原因は歯周病です。歯と歯茎の間(歯周ポケット)にたまった歯周病菌が毒素をだし、歯茎の腫れや出血を引き起こし、進行すると歯を支える骨まで破壊し やがて歯が抜けてしまいます。この歯周病菌が実は心臓病まで引き起こす可能性があります。
歯周病菌は血液の流れに沿って、心臓に酸素などを送る冠動脈に届き、血管壁に潜りこんで炎症を引き起こします。硬く変化した血管壁が破れるとたまっていた脂肪分が血管内に流出し、血液の塊ができて心筋梗塞などを引き起こします。
歯周病が「ある人」は「ない人」に比べ、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患を発症する危険性が
1、2~1、5倍になることがわかりました
心疾患をお持ちの方、あるいはその予備軍の方は、歯周病予防をし、治療をすれば 心臓病になる危険率は低下します。
歯周病菌の塊(歯垢=デンタルプラーク)を除去する最善の方法は機械的に除去すること・・・つまり「ブラッシング」です。