歯周病と全身疾患
こんにちは。
学園前 歯科助手の北條です。
10月になりましたがまだまだ暑い日が続きますね。
突然ですが、みなさん歯科へはなぜ行かれますか?歯が痛むから…など治療目的で行かれる方がやはり多いのでないのでしょうか。
先日、私が参加した『歯科栄養セミナー』というオンラインセミナーでみなさんに知っていただきたいと思ったことをお伝えします。
みなさんが一度は耳にしたことがある『歯周病』ですがただのお口の病気だと思っていませんか?
なんと歯周病菌が体の中に入り込むことによって血管が硬くなって動脈硬化が進行し、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などの原因、糖尿病が悪化するなど歯周病が原因となる全身疾患がたくさんあります。
例えば糖尿病ですと、歯周病による歯茎の炎症により血糖値を下げるホルモンのインスリンの働きが妨げられ、高血糖状態により糖尿病が悪化し、血糖コントロールが悪くなって血管の老化や免疫力の低下に繋がり、歯周病にかかりやすくなるという負のループに陥ります。
他にも妊婦さんはつわりなどによる食生活の乱れ、歯磨きがしにくくなることによりお口の中が不衛生になり歯周病になりやすくなります。その歯周病菌が子宮・胎盤に感染して胎児の成長を妨げることによる早産や低体重出産につながるという結果も出ています。
むし歯や歯周病になることで歯のぐらつきや歯を失い、よく噛めなくなることでお米やパン、芋類など”食べやすいもの”に偏る傾向があり、柔らかいものばかり食べることで噛む筋肉も衰えます。噛む力が弱くなるとこで食生活の乱れによる生活習慣病のリスク、低栄養・要介護のリスクにつながってしまいます。
また歯周病を予防することで噛める歯を残し、噛む刺激を脳へ伝えることにより認知症予防になるというメリットもあります。
一度失うともう新しい歯は生えてきません。
病気にならないこと、何より私はみなさんがいつまでも自分の歯で自分の好きなものを食べられるようになってほしいです。
歯科は治療型から予防型へとシフトチェンジをしています。将来の歯のため、身体のために口腔ケアにもっと関心を持っていただきたいです。
私ももっと知識を身につけて、みなさんに提供できるよう努力したいと思います。