Blog

新着情報

歯のブログ

お食事がしにくくなっていませんか?

・食事中にむせる
・固形物を噛んで飲み込めなくなる
・食事をすると疲れる、最後まで食べきれない
・食事の後、声がかれる
・体重が減る
このような症状を嚥下障害と言います。

食べ物が口腔内から咽頭、食道、胃へと運ばれるまでには多くの器官が関わっていますが、嚥下障害はこれらの器官が何らかの理由で上手く働かないことが原因で起こります。

嚥下障害の治療法をご紹介します。リハビリで劇的に改善するケースもあり、食べ物を使わないリハビリ運動なら自宅でも可能なので、実践してみてください。

【口唇・舌・頬の訓練】
手や器具を使って口唇、舌、頬を動かすトレーニングです。口周りの動きをスムーズにし、筋力のアップを図ります。

【嚥下反射促通手技】
顎(あご)から下をマッサージして嚥下に関わる筋肉を刺激し、嚥下運動を促します。
口腔内に食べ物が残り嚥下運動が起こらない場合にも用いられる方法です。
 
【呼吸訓練】
誤嚥防止のための訓練です。呼吸に使う筋力をアップして、痰や食べ物が気管に入ったときに強い咳で排出できるようにします。

【嚥下の意識化】
食事に集中できる環境を整えたり、「飲みましょう」と声がけをしたりすることにより、通常無意識に行われる嚥下を意識的に行います。そうすることで口腔内の残留物を減らしたり、窒息や誤嚥を防いだりできます。その際、言葉での返事を求める声掛けはしないようにします。
 
【食品調整】
障害の度合いと患者の嗜好に合わせて、とろみ調整食品やゼリー化補助食品を用いたり、ミキサーを使って食品の柔らかさや形状を調整したりします。嚥下後の口腔内やのどの残留物を減らし、窒息や誤嚥を防ぐことにつながります。
 
【交互嚥下】
ベタつきやパサつきのある食品と、とろみのある食品やゼリーなどを交互に食べます。交互に食べることで固形物を食べても口腔内やのどに残りにくくなるという効果があります。
 
【複数回嚥下】
一口分の食べ物を何度かに分けて嚥下することで、のどの残留物をなくすことができ、誤嚥も防止できます。

・自分で行うリハビリ運動

                      公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネットより引用
【首と口周りの体操】
肩の力を抜いて首を前後左右に倒したり回したりして筋肉をほぐします。頬をふくらませたり引っ込めたりを繰り返し、舌も大きく前後に動かします。
 
【呼吸訓練】
腹式呼吸の練習を行い、呼吸に使う筋力を鍛えます。呼吸機能がアップすると、食べ物がのどにひっかかったときに適切に排出されるようになります。
 
【発声訓練】
「パ・タ・カ・ラ」の4音を大きな声で繰り返し発音して、嚥下に関わる器官を動かす訓練です。「パ」「タ」でそれぞれ口唇と舌の筋力を鍛え、「カ」でのどの奥を動かします。「ラ」で食べ物をのどに送るスムーズな舌の動きを鍛えます。
 
自宅で食事をする前に行いましょう。食べる前にリハビリをすることで口周りの動きがスムーズになり、嚥下しやすくなります。

嚥下障害は、高齢者であれば誰にでも起こり得る障害です。嚥下障害の症状が見られたら、リハビリなどで嚥下機能を回復させ、誤嚥を防いで誤嚥性肺炎を引き起こさないことが重要です。また、嚥下障害のある人が食べにくい食品、誤嚥を起こしやすい食品をあらかじめ把握しておきましょう。
そのほか、口腔内の細菌を繁殖させないように歯磨きなどの口腔ケアをしっかり行うことも大切です。
嚥下障害の正しい対策を実施し、誤嚥性肺炎を防ぎましょう。

本記事作成者

豊中市 千里山田兄弟歯科

歯科衛生士  K

Page Top