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歯のブログ

虫歯治療の材料~プラスチックVS金属VSセラミック~

みなさん、9月ももう終わりにも関わらずまだまだ暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか??
こんな暑い日には冷たいものを食べたり飲んだりしたいですよね。そんな時に歯がキーーーンと痛むことはないでしょうか?もしかしたらその痛みは虫歯が原因かもしれません。
虫歯になってしまうと歯を削って治療する必要があります。その際、穴の空いた部分を元の歯の形に戻し、歯としての機能を回復させるために詰め物や被せ物で治療をする必要があります。

小さな虫歯に対してはコンポジットレジン(CR)と呼ばれる合成樹脂を削ってできた穴に詰め、治療をする方法があります。しかし、虫歯の範囲が大きくなるとインレー(In)と呼ばれる詰め物で治療する必要があります。また、インレーよりさらに虫歯が大きい場合や歯の神経が残っていない場合にはクラウン(Cr)と呼ばれる被せ物で治療しなければいけません。

このインレーやクラウンにはプラスチック、金属、セラミックで作られたものなど、様々な種類があります。これらの素材には保険適応になる場合と保険適応外の自由診療になる場合があります。
治療で使われる素材の特徴を説明していきます。

保険診療
・金銀パラジウム合金
いわゆる銀歯と呼ばれているものです。金属のため割れたりすることがないため噛み合わせの力の強い人に適しています。しかし、歯と銀歯との間に隙間ができやすく、そこから二次的な虫歯になりやすいです。また、経年劣化により金属が溶け出し、金属アレルギーを発症する可能性があります。見た目も銀色をしているため目立ちやすいです。
インレー治療の寿命は平均5.4年と言われており、10年以内に再治療となる可能性は約33%とされています。

・CAD/CAM
ハイブリッドセラミックとも呼ばれていますが、合成樹脂(プラスチック)にセラミックの粉末を混ぜて作ったものです。保険診療で歯を白くすることができますが、プラスチックのため着色や変色を起こしやすいです。さらに、表面に傷がつきやすく汚れがたまりやすいため二次的な虫歯になりやすいです。また、強度がないため割れやすいです。
クラウン治療の場合、約2.5年で20%が再治療となる可能性があります。また、最長で4年しかもたないとする研究もあります。

※ただし、当院ではCAD/CAMでの治療を行なっておりません。その理由としては上記に挙げたように
・強度が低いため割れてしまうリスクが高い(少しでも強度を上げるために歯をたくさん削らないといけない)
・汚れがつきやすく、適合も悪いため二次的な虫歯になりやすい
・すぐに劣化してしまう
などのデメリットの方が多いためです。

自由診療
・金合金
いわゆる金歯と呼ばれているものです。金は伸びやすい金属であるため噛み合わせの力で伸びることで歯との隙間が埋まります。これにより歯との適合が良くなり、二次的な虫歯になりにくくなります。また、金属のため強度が高く、歯を削る量が少なくすみます。しかし、見た目が金色のため目立ちやすいです。
インレー治療での10年以内に再治療となる可能性は約10%のみ、また、約80%が40年以上も問題なく生存したという研究もあります。

・セラミック
セラミックは周囲の天然歯に合わせた違和感の少ない自然な見た目を再現できます。一見して治療をしたことがわからないほど周囲の歯と調和します。また、着色や変色を起こさないためきれいな状態を保つことができます。また、プラークがつきにくく清掃性に優れ、歯につける際の接着剤が劣化しにくく、歯とセラミックとの間の隙間が生じにくいため二次的な虫歯になりにくいです。ただし、ある程度の強度はありますが、金属と比べると劣るため歯ぎしりや食いしばりなど、噛む力がセラミックに過大にかかると割れることがあります。
インレー治療での再治療の可能性は5年で5%、10年で9%となっており、クラウン治療での再治療の可能性も5年で5%以下となっています。

虫歯治療で使う材料にはそれぞれメリット、デメリットがあります。治療する際にはよく相談した上で治療させていただきますので、わからないことなどがあれば何なりとお尋ねください。

本記事作成者
豊中市 千里山田兄弟歯科
歯科医師 米田

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